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《2611》労基法改正の議論再開と 労働者代表の選出見直し

労働基準法の見直し議論が9月16日に再開されました。論点の概要とあわせ、実務に直結する過半数代表者の選出ルールの見直しを解説します。

はじめに

2026年9月16日、労働政策審議会労働条件分科会で、労働基準法をはじめとする労働基準関係法制の見直し議論が再開されました。

今回の見直しは、働き方の基本ルールに広く関わります。その中でも中小企業の実務に直結するのが、36協定などの労使協定を結ぶ「過半数代表者」の選出ルールです。

議論再開の概要

分科会では、2026年7月に閣議決定された骨太の方針等を踏まえ、次の表のような論点が議論されます。

規制緩和に前向きな経営側と、長時間労働を懸念する労働側の対立も予想されており、法改正の時期や内容はまだ固まっていません。ただし、過半数代表者については、適正な選出が必要という点が論点の前提に置かれており、早めの点検が有効です。

過半数代表者の現行ルールと実態

過半数労働組合がない事業場では、労働者の過半数を代表する者(過半数代表者)が36協定などを締結します。過半数代表者は、管理監督者でないこと、協定を結ぶ者を選ぶことを明らかにしたうえで投票や挙手などの方法で選ぶこと、使用者の意向で選ばれた者でないことが求められています。

しかし実際には、会社が指名した従業員や、親睦会の代表者がそのまま就任するといった運用も少なくありません。選出手続に問題があると36協定そのものが無効となり、時間外労働が違法となるおそれがあります。

見直しの方向性

2025年1月の労働基準関係法制研究会報告書は、過半数代表者の定義や選出手続、使用者による情報提供や便宜供与などを労働基準法に明確に定める必要があると提言しています。

具体的には、候補者の意思確認と事業場内での周知、選挙や信任投票の実施、選出前の教育・研修の機会の確保などが挙げられています。また、事業場の働き方の実態に関する情報の提供を使用者の責務とすることや、労働時間内の活動の保障、社内イントラネットの利用といった便宜供与の明確化も示されました。任期を定めた選出や複数人の選出も、選択肢として明らかにしていく方向です。

企業に求められる対応

法改正を待たず、まずは現在の過半数代表者の選び方を点検しましょう。選出の目的を示した告知、投票や挙手の結果、選出者名を記録として残しておくことが、労基署の調査や労使トラブルへの備えになります。

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