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《2607》「早く帰れる仕事」の実現と効能を考える

ワークライフバランスが当然に求められる現代の就業環境において、中小企業でも始められるプライベート満足度向上のスモールステップを考察します。

はじめに

働き方改革やコロナ禍を経て、就業観は大きく変わりました。「たくさん稼ぐ」より「プライベートをしっかり確保する」を重視する傾向が強まり、男性の育休取得率も上昇を続けています。こうした状況では、早く退社できる職場環境の整備が採用・定着の面で優位性をもたらします。以下、現場の負担を大きく増やさずに取り入れられる「スモールステップ」のアイデアを紹介します。

 

1:月1~2回の「早帰りデー」

毎日の時短ではなく、月数回の特定日に16~17時ごろ退社できる日を設けます。全日の就業時間を短縮するわけではないため、現場の負担を抑えながら導入できるのが利点です。

◆ 実現方法

  • 時間単位有給の活用:現行制度でも労使協定の締結により年5日分の時間単位取得が可能です。さらに、時期は未定ですが年次有給休暇の付与日数の50%程度を時間単位で柔軟に活用できるように法改正される可能性もあります。
  • シフト制の職場では「早帰り枠」を月数回設け、希望者が順番に取得できるルールを整備します。

【 効能とプラスαアイデア 】

 

2:月1~2回の「遅出デー」

出社時間を昼ごろに遅らせる日を設ける方法もあります。特に休日翌日(月曜等)を遅出にすると「日曜夜まで旅行や趣味を楽しめる」安心感が生まれ、週のスタートへの気持ちの切り替えもスムーズになります。前述の時間単位有給のほか、フレックスタイム制や変形労働時間制を活用して制度化する方法もあるでしょう。なお、これらの制度の導入には、就業規則の変更や労使協定の締結・届出などの手続きが必要です。

【 効能 】

休日を「最後まで」楽しめる=月曜の憂鬱が和らぎ、生産性の観点でも会社にメリット

 

3:アニバーサリー休暇を「社風」に

誕生日・結婚記念日・子どもの入学式など、人生の節目となる特別な日に年1~2日の特別休暇(有給)を付与する制度です。「本人の誕生日」だけでなく「家族の誕生日」なども対象にすると、家族満足度にもつながります。上司が率先して休暇を取得するなどして、使いやすく・取得して当たり前の空気づくりが定着の鍵でしょう。

まとめ

月に数回の早帰り・遅出、記念日の特別休暇、ちょっとした食事補助など、いずれも大きなコストや制度改革を必要としない施策です。しかしこれらは、「社員のプライベートの充実を重視している」という会社の姿勢を伝える効果が期待できます。逆にいうと、「いつも帰りが遅いことへの家族の不満」や「同級生と比べて夜遅くまで働くことへの本人の焦り」が生産性低下や退職につながることもあります。

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