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《2511》2025年 年末調整の主な変更点について

2025年の年末調整では、税制改正を受けて、所得控除やいわゆる「年収の壁」の見直しに関連した被扶養者の収入確認方法等が変わります。

 

はじめに

2025年の年末調整では、税制改正を受けて、所得控除やいわゆる「年収の壁」の見直しに関連した被扶養者の収入確認方法等が変わります。以下、主な変更点と注意点について解説します。

1.基礎控除と給与所得控除の金額が引き上げ

2025年分の所得税計算では、基礎控除と給与所得控除の額がともに引き上げられます。控除額の増加により、その分所得税が減ります。たとえば年収が160万円の場合は基礎控除95万円+給与所得控除65万円=控除合計160万円となり、所得税がかかりません。

※所得額に応じて段階的に控除額が設定される

 

. 扶養親族等の所得要件の改正

所得税の計算上控除を受けられる扶養親族等の所得要件が改正により引き上げられました。つまり、所得要件が引き上げられた分だけ、年収が増えても扶養控除の対象になることになります。典型的なパターンごとの年収要件は以下の表の通りです。

 

3.特定親族特別控除

扶養親族のうち19歳以上23歳未満の学生などは、一般に扶養するためにお金がかかります。そのため、大学生などの年齢の扶養親族は「特定扶養親族」として通常よりも多い扶養控除額(63万円)が設定されています。

しかし「年収123万円以下」という一般の扶養親族の年収要件では働く時間を依然制限するため、「特定親族特別控除」という新たな控除制度が始まりました。年齢要件を満たす学生アルバイトについては、以下の表の通り年収をさらに増やしても(養う側が)扶養控除を受けることができます。

 

4.社会保険の扶養認定基準

関連して、19歳以上23歳未満の学生に限り、社会保険(健康保険)の扶養認定基準が、2025年10月より 年収130万円未満 から年収150万円未満に引き上げられました。

一見特定親族特別控除の150万円と同じですが、厳密には以下の違いがありますので注意が必要です。

 

★年収の壁

 

 

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