単行本: 192ページ
出版社: 集英社
税込価格: 1,540円(税込)
現代の管理職が直面する「罰ゲーム化」現象に焦点を当て、管理職の負担が増え続ける要因と、それを修正するためにはどうすればよいのでしょうか。管理職の育成に悩む経営層にも、増え続ける負荷に耐える現場の管理職にも役に立つ、今日から使える知恵とヒントにあふれた一冊です。
はじめに
本書は、現代の管理職が直面する過剰な負担と、それを取り巻く組織の構造的な問題を明らかにし、具体的な解決策を提案するものです。筆者によるデータに基づく洞察と実践的なアプローチを通じ、管理職が抱える「罰ゲーム」ともいえる状況の原因を探り、その修正方法を示しています。
プレイングマネジャー化と管理職の負担
現代の管理職に共通する問題の一つが、プレイングマネジャー化です。管理職でありながら、現場の業務をこなす役割も担わされることで、負担が大きくなっていると感じています。実際、調査によると下記のような結果が出ています。
このように、現場のリーダーでありながら、自分の仕事量を減らすことも、後継者を育成することも困難な状況に追い込まれているのです。
管理職の「インフレ・スパイラル」
現代の管理職には求められる役割が増え続ける一方で、それに見合った支援やリソースが提供されていない状態だと筆者は説明しています。成果主義や組織のフラット化により、管理職は現場の業務もこなしつつ、部下のマネジメントやハラスメント対応など、ますます複雑な課題に直面しています。
結果として、管理職は「休めない」「学べない」「育てられない」「生み出せない」という四重苦に直面しており、転職や健康問題につながります。この負担を減らさない限り、組織の健全な成長は難しいのかもしれません。
組織の「バグ」とその修正法
本書では、管理職の負担を軽減するための4つの具体的なアプローチが提案されています。それぞれが、管理職の負担を分散し、組織全体のパフォーマンスを向上させることを目指しています。
参考までに1の「フォロワーシップ・アプローチ」を解説すると、部下とのコミュニケーションが管理職の負荷になっているという状況なのであれば、管理職側だけではなく、部下側にも対人関係やコミュニケーションのトレーニングをする必要があるということです。
脱・マイクロマネジメント
現代の管理職が直面する問題の一つに「マイクロマネジメント」があります。これは部下の業務に過度に干渉し、管理職の負担を増やすだけでなく、部下の自主性や成長を妨げる原因にもなります。
マイクロマネジメントは、上司が部下に頻繁に報告を求めたり、結果として不満を募らせたりするなど、信頼関係を弱める行動を引き起こします。つまり、短期的には効果があるように見えても、長期的には管理職の負担が増え、部下の成長も阻害されてしまうということです。そして、部下の自主性を引き出すためには、「信頼」と「承認」をベースにしたマネジメントへと切り替えることが重要だと筆者は述べています。本書では、さまざまな事例や具体的な方法が示されており、経営層にも管理職にも一読して欲しい一冊だといえます。