社労士法人アノテコのニュース

ニュースレター

《2404》採用時の防衛的賃上げと既存社員給与のバランスの取り方

人手不足に対応するためにやむを得ず実施する「防衛的賃上げ」により、既存社員給与とのバランスが崩れる問題が起きています。注意点と対応策について考察します。

はじめに

物価上昇や人手不足の影響を受けて採用時の給与をアップさせざるを得ない、いわゆる「防衛的賃上げ」により、既存社員との給与の不均衡・不公平が問題になっています。この不均衡・不公平への対策を講じないままにすると、中核人材の離職などのさらに深刻な問題にも繋がりかねません。どのように既存社員との給与バランスを取っていくか、対応策としてどのようなものが考えられるかについて考察します。

 

防衛的賃上げの弊害

物価上昇や人手不足の影響を受けて採用時の給与をアップさせざるを得ない、いわゆる「防衛的賃上げ」により、既存社員との給与の不均衡・不公平が問題になっています。この不均衡・不公平への対策を講じないままにすると、中核人材の離職などのさらに深刻な問題にも繋がりかねません。どのように既存社員との給与バランスを取っていくか、対応策としてどのようなものが考えられるかについて考察します。

 

ベースアップができない場合の対策

この場合、全員の給与を一律に3万円上昇させること(いわゆるベースアップ)ができれば既存社員との給与逆転は起きませんが、そうなると全体の人件費が一気に上昇することになります。この人件費アップが難しい会社は、例えば左上のグラフのように「最初の給与を高くするが、その後数年は昇給しない」給与体系に変更する方法が考えられます。この対応策の問題点は「昇給しない期間が長いこと」で、給与が据え置かれる期間のモチベーション低下を防ぐために対策をしなければならないでしょう。

 

業績に連動した給与で差をつける

この場合、例えば「2年目以降は業績連動の賞与や歩合給が支給されるようにする」などの対策が考えられます。個人業績が数値化しにくい業種の場合は、熟練度に応じて賞与に乗じる係数を変化させるなどして差をつけていくなどが考えられます。

 

貢献に見合わない高すぎる社員の給与を見直す

次は該当者がいれば選択肢の1つとして検討も可能という方法です。前職での給与水準に合わせて高すぎる給与を設定してしまった社員で全く会社に貢献していない者や、明らかに現在の仕事ぶりに見合っていない高給を支給している社員の給与を引き下げることも検討の余地があるでしょう。当然給与ダウンは大きな反発が起きる可能性が高いため、客観的な数値を持ってその理由を説明し同意を得なければならないほか、「どんな成果を出せば給与が下がらないか」を示し、一定期間の猶予を与えるなどの配慮も検討しましょう。

 

勤務時間を見直す

週40時間労働を週35時間労働に削減するなど、社員と合意の上で所定労働時間を少なくすることで実質的な賃金をアップさせるという選択肢も、多様な働き方が求められる昨今では検討できるかもしれません。

 

投稿日:

Copyright© ニュースレター , 2025 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.