このメルマガでは、「どんな助成金があるのか?」「いくら貰えるのか?」といった「助成金そのものの情報」だけでなく、助成金を有効に活用していただくための周辺知識などについてもご紹介をさせていただいております。
さて、近年の助成金の傾向として、申請時の添付書類が厳しくチェックされるようになっていることが挙げられます。
ここで添付書類の説明をさせていただきますと、ほとんどの助成金の申請時には、以下の労務管理書類の提出が求められます。
・労働条件通知書(労働契約書)
・出勤簿(タイムカード)
・賃金台帳
・就業規則
最近では、これらの書類がかなり細かくチェックされるようになったのです。
たとえば、「出勤簿」に記録されている始業・終業の時刻、労働時間や残業時間と、「賃金台帳」の記載されているそれが合っているのかということがチェックされます。
また、「残業代」が適正に支払われているのか、といったこともしっかりと確認されます。
よくあるのが、残業代を計算する上での単価を計算する際に、基本給だけしか対象にしていないケースです。
これだと残業単価が低くなってしまいますので、未払いの残業代が発生していることになります。
法律に基づいて計算した残業代と実際に支払われた金額に不足がある場合は、過去6か月間にわたって差額を清算しないと助成金の支給を受けることができません。
助成金の支給要件には「法令違反がないこと」と定められているからです。
また、最近では「社会保険の加入」についても指摘を受けることも多くなりました。
出勤簿の労働時間は社会保険の加入要件を満たしている(恒常的に週30時間以上働いていることが明らかである)にも拘わらず、賃金台帳では社会保険料が控除されていない(社会保険に加入していない)ケースです。
このような場合には、法令違反を犯していることになるので、やはり助成金が支給されません。
さらに添付書類として認められるのは、
「事業所に備え付けられているものの写しに限定する」
つまり助成金の申請用に作成し直した書類等は、提出書類の要件を満たしていないことになると明言されています。
これは不正受給を防止するためです。
以上のように、助成金を積極的に活用するためには、最新の情報を入手していただくことも重要ですが、まずは助成金の申請で要求されているような書類等が整備されているか、労務管理が適正に行われているのかということが重要なポイントになるのです。
助成金というのは
「雇用保険に加入をしている社員が1人でもいれば簡単に貰えます」
というような営業トークで近づいてくる業者もありますが、助成金というのは国の制度趣旨を理解して、適正な労務管理が行われている事業主に支給されるものであることを忘れないで下さい。