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《2109》2021年の最低賃金について

中央最低賃金審議会(厚生労働省の諮問機関)が2021年度の最低賃金を全国平均で28円を目安に引き上げ、平均時給930円にすると決めました。

はじめに

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で世の中の混乱が続く中、最低賃金が大幅に上昇することとなりました。昨年は平均2円の上昇に止まりましたが、今年は全国平均28円の引き上げとなる見込みです。

飲食店など特定の業種にとって厳しい状況が続く中、最低賃金の大幅引き上げがどのように影響するか、注目すべきポイントを整理します。

 

2021年最低賃金額(全国平均930円)

中央最低賃金審議会が示した時給「28円増」という引き上げの目安額をそのまま適用すると、東京および近隣都道府県等の最低賃金は以下の通りとなります。

 

月給者の最低賃金

時給者については発表された最低賃金をそのまま現在の賃金と比較すればよいですが、月給者の給与が最低賃金をクリアしているかどうかを確かめるためには、以下の手順で計算をしなければなりません。

確認の手順

  • 最低賃金の基礎となる基本給および諸手当を計算する
  • ①で計算した金額を1ヶ月平均所定労働時間数で割る
  • ②の計算結果を最低賃金と比較する

まず①について、基本給や役職給など毎月支払われるものを合計します。

ただし
(1)臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
(2)1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
(3)所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)
(4)所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)
(5)午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)
(6)精皆勤手当、通勤手当及び家族手当

は計算から除外します。

そして②については、年間の総所定労働時間数を12で割って計算します。例えば1日8時間、年間260日の勤務の場合8×260÷12ヶ月=173.33時間となります。

 

雇用調整助成金の要件緩和

最低賃金上昇をきっかけとして、業況特例等の対象となる中小企業が事業場内で最も低い時間給を30円以上引き上げる場合、令和3年10月から12月までの3ヶ月間の休業については、休業規模要件(1/40以上)を問わず支給される予定です。

例えば、最低賃金でスタッフを雇用している飲食店が30円昇給をした場合、会社としての休業規模が小さくても当初3ヶ月は雇用調整助成金が支給されることになります。

なお、業況特例の対象となる企業に対する支給率100%が10月以降も継続する場合、会社としての上限の範囲内であれば「昇給分も含めて」雇用調整助成金で当面まかなえる可能性があります。

 

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