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《2104》スマホ脳(新潮新書)

単行本:256ページ
出 版:新潮新書
価 格:980円(税別)

はじめに

コロナ禍により、スマホが外界とのライフラインになった昨今。そんな状況において「人間の脳はデジタル社会に適応していない」とし、今こそ読むべき本であると筆者が語る一冊をご紹介します。

ています。

 

デジタル社会の侵攻速度

1日のうち、スマホに費やす時間は3~4時間。

このような行動はもはや当たり前になりつつあるのではないでしょうか。スマホに関連する行動様式の変化が訪れたのはここ10年。このスピードは人類史上最速です。わずか10年ほどで、私たちの生活はあまりにも大きく変化しました。日々の生活において、使わないことの方が珍しいほど、スマホは日常の中に深々と入り込んできているのです。

誰もが「自分の意思」でポケットからスマホを取り出したと考えているのかも知れませんが、自分以外の誰かによる見えない誘導、つまり脳のコントロールによって引き起こされている可能性が拭えません。

 

人は期待を感じて行動する

何かが起こるかもという期待以上に、報酬中枢を駆り立てるものはない。

筆者はこのように述べています。本来であれば、確かな物体や成果として残るものの方が報酬として相応しいと考えられます。

しかし、人間の脳は結果ではなく、期待感を膨らませる過程の方が魅力的に思えてしまうのです。スマホを使って調べものをする。ゲームで結果を残す。SNSで承認欲求を満たす。

これらの行動は「こんな結果が得られるかもしれない」という期待感によって実行されているというわけです。スマホを少し操作すれば、その期待感に対する答えはすぐに明らかになります。

 

スマホ脳によって失われるもの

「何か求める衝動」は否定すべきものではありませんし「結果がすぐに明らかになること」も悪いことではありません。しかし、スマホを活用するメリットと同程度のデメリットも間違いなく存在しています。

スマホ脳が抱えるいくつかの問題のうちの1つが「集中力の欠如」です。原因として、マルチタスクが習慣化していることが挙げられます。

何かを見たり、書いたり、聞いたりしながら、片手ではスマホを操作する。効率が良いように思えますが、実際には集中力の欠如に繋がる場合がほとんどです。言い換えれば「気が散りやすい環境」になっているということです。統計においても、マルチタスクが得意だと思っている人よりも、苦手としている人の方が集中力テストや記憶テストの成績が良いという結果が出ています。

 

デジタル社会への適応

私たちは、言うまでもなくデジタル社会の中で生きています。たった10年で、今まで人類が築いてきたものとは全く異なる生活様式が訪れました。そして、人間はいまだデジタル社会に適応していません。狩猟や採集で命を繋いでいた時代の本能はいまだに受け継がれており、様々なところに危険を探そうとし、すぐにストレスを感じ、気が散り、同時に複数の作業をすることは苦手なのが人間という生き物です。

自分ではなかなか気付くことすらできないスマホ脳の仕組みを紐解き、デジタル社会におけるより良い生活を学ぶことのできるオススメの一冊です。

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