雇用調整助成金の拡充により失業率は抑制されていますが、採用市場には変化がありそうです。これからの時代の採用戦略を「時給単価」と「求職者ニーズ」の面から考察します。
はじめに
皮肉なことにコロナ騒動が「働き方改革」を大きく進め、結果としてこれから労働市場(採用)は大きく変化しそうです。以下、これからの時代の採用戦略を「時給単価」と「求職者ニーズ」の面から考察します。
求人条件はどう決まるか
採用市場の相場に影響を与える要因としては、図1のように「事業の限界労働分配率」「同業他社の募集条件」「最低賃金」「労働力の需給バランス」「既存の社員とのバランス」「生計費」などが考えられます。
採用を有利に進めるためには、これらの要素を総合的に検討しながら優位に立てる方法を模索していくべきですが、案外深く検討せずに「今までの慣例に従って」募集条件を決めてしまいがちです。
時短で高給という選択肢
募集時の給与条件と応募者のスキルレベルはある程度比例することを考えると、「高給の時短勤務社員を募集する」という選択肢を検討できるかもしれません。
例えば図2のように、希望給与が低く未熟な応募者Aと、希望給与が高く能力の高いBがいた場合、教育コストや後の労使トラブルリスクを考えるとBを選ぶ方が合理的という考え方もあります。
求職者ニーズ
時代が長時間労働を許容しない中、優秀な人材はむしろ「短時間で働きたい」というニーズを持つグループの中にいるのかもしれません。他には、「趣味・副業と両立したい」「育児を優先したい」などの明確な目的意識がある求職者の方が、結果として高いパフォーマンスが期待できるかもしれません。
必要なトライ&エラー
もちろん「時短社員の募集」が全てに当てはまる最善策とは限りません。しかし、今後採用を有利にするためには業界の常識から外れた高給で募集したり、今まで除外していた人に向けて採用活動をしたりといったトライ&エラーがあっていいのではないでしょうか。