はじめに
新型コロナウイルスの流行により、オンラインコミュニケーションの有用性が広く認識されるようになりました。アフターコロナにおいても対面よりもオンラインが重宝されることでしょう。これからの環境に備え「オンラインで伝える力」を学びましょう。
3つの特性について知る
まず初めに、本書冒頭で述べられる筆者の言葉を紹介します。
オンラインコミュニケーションにはその特性を活かしたテクニックが必要なのです。
筆者いわく、オンラインコミュニケーションには3つの特性があり、その特性が対面コミュニケーションとの差を生んでいます。
1つ目の特性は「心理的な距離が生まれやすい」というものです。アメリカの心理学者は「男女間の物理的距離の近さ=心理的な距離の近さ」という研究結果を発表しており、身体の近さはそのまま心の近さであるとも言えるでしょう。
2つ目は「情報伝達量が制限される」というものです。対面でコミュニケーションをとる際、人間は相手の表情や動作の僅かな変化を無意識のうちにキャッチしています。こういった些細な変化はそのひとつひとつが情報となるため、小さな画面でラグも発生するオンラインでは情報伝達量が制限されてしまうのです。
3つ目は「集中力を維持させるのが難しい」というものです。上記2つの特性もあいまって、対面時の半分程度の時間しか集中力が持続しないことは多々あります。オンラインコミュニケーションの障害と言えるでしょう。
テンション3倍を心がける
オンラインコミュニケーションでは、身振り手振りによって感情を伝えることは困難です。また、どれだけ良質な機材を使用していても、対面と遜色のない音声を伝えることも難しいでしょう。つまり、普段通りの言動をしたとしても、自分が想定しているだけの伝達力はないということになります。どんな感情であっても、その感情を温度差なく相手に伝えるためには「テンション3倍」を心がけることが必要です。
ロジカルな進行を重要視する
ここまでで解説した要素などにより、オンラインコミュニケーションはだらだらと冗長なものになってしまいがちです。特にビジネスにおける会議・ミーティングなどで参加者が議論の要点を見失ってしまうことが多々あります。
ここで必要になるのが「ロジカルに進行する」ということです。例えば、会議全体の所要時間と各議題に充てる時間をしっかりと設定する必要があります。大雑把に「今日のWEBミーティングは2時間」というように時間設定をしてしまうと、議論が活性化しない非効率的な時間が生まれてしまいます。
書記など、オンライン会議をスムーズに目的に向かって進めていく人を決めておくのも良いと思います。
また、役割を多人数に分散し、各々の負担を軽減することも効果的です。全員で会議を進めているという意識を持ってもらうことで集中力の欠如を防ぐことができますし、自身が受け持つ議題に対する責任感を高めることにも繋がります。このように、オンラインコミュニケーションではいくつかの工夫をすることが欠かせません。よりオンラインを有効活用するための方法が学べる、おすすめの一冊です。