単行本:236ページ
出 版:PHP研究所
価 格:870円(税抜)
はじめに
メタ思考とは「物事を1つ上の視点から考える」ことです。言葉自体や重要性は知っていても、適切に実践できている人は少ないのではないでしょうか。本書ではメタ思考を実践するための具体的な方法を解説しています。
メタ思考の重要性
「物事を1つ上の視点から考える」ことで、どのような効果が得られるのでしょうか。これについて、筆者は3つの要素を挙げています。
1つ目は、成長するための「気づき」が得られることです。これには「自分が知らない自分のこと」を理解するという意味も含まれています。気づいていない人が行う学習や訓練は、いくら時間をかけても意味がありません。
2つ目は、思い込みや思考の癖から脱却することです。「自分は間違っているかも知れない」と自分自身の価値観を疑い、高い視点から自分を客観視することで広い視野を身につけることができます。
3つ目は、創造的な発想が広がっていくということです。様々な物事をメタ思考で捉えることで、今までになかった認識が得られ、新しい考え方が生み出されます。
WHY型思考で物事を捉える
メタ思考をトレーニングするための考え方として筆者が提唱しているのがWHY型思考です。
問題解決におけるメタ思考とは、いきなり問題を解き始めるのではなく、まず「問題そのものについて」考えることを意味するのです。
問題解決の際にWHYを優先して考えることは、上位目的を明らかにすることに繋がります。
上位目的とは、与えられた問題が持っている「真の問題」と捉えることができます。業務において、多くの人は発生した職務を遂行する際に「どうやって(HOW)」や「どんな手段で(WHAT)」を最優先に考えがちです。もちろんこれらも問題解決において重要な要素ではありますが、まずは「なぜ(WHY)」の追求を意識化してみましょう。
顧客はなぜこのような依頼をしてきたのか?
なぜ自分の会社では品質向上を推し進めているのか?
今までと変わらないビジネスの中で、何度もWHYを考察する機会があると気づくことだと思います。その機会を逃さずにWHY型思考をすることで、メタ思考が定着していくのです。
メタ思考は複数の思考法の集合体
「メタ思考とは物事を1つ上の視点から考える」という言葉だけ聞いたとき、なんとなく理解はできても実践レベルまで落とし込むことは難しいでしょう。なぜならば、一見すると抽象的に見えるメタ思考は具体的な複数の思考法の集合体であるからです。
前述したWHY型思考もメタ思考を構成する思考法の1つです。これ以外の思考法も本書内では紹介されています。それらの思考法を理解せずにメタ思考の意味合いばかりを学んでも、実践レベルのメタ思考を身につけることはできません。
曖昧なイメージが先行しがちなメタ思考を細かく分解し、具体的かつ論理的に筆者は解説しています。
メタ思考を当てはめて考えられる実例トレーニングを交えながら、メタ思考を適切に学習できるオススメの1冊です。