「働き方改革時代」の真っ只中にあって、労働者はこれからどのような働き方を戦略的に選んでいくべきかについて、有名な「ファイブフォース分析」を使って考察します。
はじめに
働き方改革という言葉は事あるごとに話題に上がります。
いわゆるブラック企業の違法な労務管理が抑制されて働く人の満足度が上がるばかりでなく、「残業ができなくて給料が減った」「早く帰っても家に居場所がない」などの副作用も起きています。
「正社員として一つの会社に定年までずっと勤める」という当たり前が通用しなくなった今、どのような働き方を選んでいくべきでしょうか。有名なマイケル・ポーターの「ファイブフォース分析」を用いて考察しましょう。
ファイブフォース分析
ファイブフォース分析とは業界の分析手法で、競争相手を図示して戦略を考えるためのものです。ハンバーガーショップのマクドナルドを例に挙げると次のような図になります。
このように自社の競争相手を客観的に見て、「多様化する価値観に合わせてヴィーガン向けの商品を開発しよう」とか、「ウーバーイーツが普及してくると出前寿司も競争相手になるから、パーティーパックも作ろう」などといった「戦略」を考えます。
働き方改革時代のFF分析
この分析の中心に「労働者」を置いたとき、働き方改革時代は次の図のようになりそうです。
労働力人口が減り続けるという点では買い手=企業に対しての交渉力は強い状況がしばらく続きそうですが、いずれロボットやSaaS(クラウドで提供される便利なシステム)など代替品の機能が充実してくると、立場が逆転するかもしれません。
働き方改革による有給、残業のコスト増、最低賃金や社会保険料の上昇により、雇用契約でなく業務委託契約で仕事をアウトソーシングする方向に企業が舵を切ることも十分予想されます。
あるいは、ロボットや専門スキルを持った個人事業者に負けないために、専門学校で技術を学ぶことに投資しなければならなくなる可能性もあります。
この分析から、「労働者は、働き方改革によって生まれた余剰時間を新たな技術獲得や人脈づくりのために投資する」という戦略が導き出せそうです。