9月の大型台風襲来によって関東圏の通勤に大きな影響がありました。そんな中出社する会社員が駅に長蛇の列を作っている光景が話題にもなりました。自然災害時の対応マニュアルについて考察します。
はじめに
今回の台風に伴う公共交通機関の乱れにより、首都圏の通勤に大きな影響がありました。週明けの月曜日だったことも影響していたのか、会社員が時間をかけても出社する光景が報道されました。自然災害の中には台風のように事前に発生が予測できるものもあるため、事前に対応マニュアルを定めておくことで混乱を未然に防ぐことができます。以下、自然災害時の対応について紹介します。
対応1:遅刻について
台風で電車が遅れたため、従業員が遅刻をする場合の対応については、公共交通機関が発行する「遅延証明書の提出をすれば遅刻と取り扱わない」という対応が一般的です。
法律的には、就業規則に別段の定めがない限り、遅延証明書があったとしても不就労分の賃金を控除することができます(ノーワーク・ノーペイ)が、そこまで厳格に遅刻として取り扱わないことの方が多いでしょう。
対応2:有休取得の奨励
有給休暇の時季指定義務の法律が施行されていることもあるため、自然災害が予見できる場合、事前に「交通機関の乱れが予測されるため、有給休暇の取得奨励日とする」と通知しても良いでしょう。会社が勝手に有休消化日と決めつけるのではなく、従業員の意見を聞きつつ有給休暇の取得申請を促すと良いでしょう。
対応3:連絡網について
電話での連絡網を作る組織も少数になってきましたが、自然災害時の伝達系統をしっかりと決めておくことは重要です。以下のリストにある事項を参考に、緊急連絡が取り合えるように整備をしましょう。
ただし、伝達するための個人情報保護の観点から、個人の携帯電話番号やLINEアカウントなどを安易に収集すると反発が起こることがあります。事前に理由を説明して情報収集に同意を得るか、別のグループウェアを会社で用意するなどしましょう。
対応4:在宅勤務
ワークライフバランスの流れのために在宅勤務、リモートワークを奨励する動きがありますが、在宅勤務は災害対応としても効果的です。今回の台風でも「在宅勤務を選択できたら無理な通勤で疲弊せずに済んだのに」という人は多いでしょう。
在宅勤務に適したクラウドなどのインフラを整えることはもちろんですが、実は在宅勤務の推進のためには人事評価制度の見直しが重要です。労働時間でなく成果を客観的に評価できる仕組みがなければ遠隔で働く人の働きぶりをコントロールすることが難しくなります。
対応5:水や非常食、シェルター
従業員の安全と健康を守るための備蓄品についても検討しましょう。水や非常食、毛布などの他、大規模な災害時に関係者を避難させることができるシェルターを近県に契約しておくなどの対策も求められるかもしれません。