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《1910》生産性向上に必要なオープンさとプライバシーのバランス

経営の透明化の必要性が説かれていますが、何でもオープンにすればよいわけではありません。生産性向上に最適な「オープンさとプライバシーのバランス」について考察します。

はじめに

経営の透明化とは、財務情報をはじめとした様々な会社内の経営情報をオープンにすることを指します。

従業員やその他利害関係者からの信頼を得るためにこの透明化(「ガラス張りの経営」とも表現されます)は有効ですが、何でもオープンにすればよいわけではなく、生産性を向上させるためにはプライバシーを確保したほうがよい場面もあります。

生産性向上のために、会社はどのように情報を公開すればよいでしょうか。

オープンにすることのメリットと注意点

財務情報

売上、粗利益、経費、営業利益、借入状況などの財務情報をオープンにする場合、「会社や部門の収益性の現状を伝え、改善行動を促すこと」が主な目的ですが、情報の選び方に注意が必要です。

例えば従業員同士の給与がわかるように公開すると、従業員間の対立や嫉妬を生む可能性があります。

また、自らがコントロールできない数字について公開されたところで、見せられた側の改善行動につながりにくいでしょう。

以下の表を参考に公開の仕方を検討しましょう。

損益計算書情報(売上、粗利益、経費、給与等)

貸借対照表情報(保有資産、借入状況など)

経営上の重要な意思決定に関わる者以外に公開してもメリットはほとんどない。

職場環境

仕切りを無くすなど、働くスペースをオープンにすることで、お互いの行動が見えやすくなり、うまくいけば協力意識が高まりますが、一方で人の目を気にして自由な発想ができなくなったり、集中して作業できなくなったりする危険性もあります。

従業員が「常に監視されている」と感じないように、プライバシーを確保できる空間や時間を用意するなどのケアをするとよいでしょう。

働くスペースをオープンにする場合

人事評価

従業員の人事評価について公開することは、「どのような行動や能力習得を会社が評価するか」がわかりやすくなるというメリットがある一方で、従業員が「よく見せようとする」、つまり自らの印象操作のために労力を使うようになるデメリットがあります。

印象操作を招く評価指標項目については非公開にするなどのケアが必要かもしれません。

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