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《1908》その契約は本当に業務委託契約か

多様な働き方が認められてくるなか、「雇用契約なのか、業務委託契約なのか」の判断に迷うことがあります。両者の違いについて解説します。

はじめに

働き方改革による副業容認化、産業構造の変化、AI・ロボット化など、働く環境は今まさに大きく変わりつつあります。従来の「会社に長年勤めて、定年で退職して退職金をもらう」というキャリアモデルが通用しなくなっているなか、クラウドソーシングサービスなどを介して業務委託契約で働く人も増えています。一方で、雇用契約との違いを理解せずに業務委託契約の取引先と関わり、トラブルに発展することもあります。以下、雇用契約と業務委託契約の違いについて解説します。

雇用契約とは

一方(労働者)が労働に従事し、相手方(使用者)がこれに対して賃金を支払うことを約束することを内容とする契約をいいます。報酬=賃金と引き換えになるのは「決められた条件で使用者の指示に従って労務を提供すること」です。「労働者」にあたる場合は、原則として、労働基準法や労働契約法上の保護を受けることになります。

業務委託契約とは

業務委託契約とは、当事者の一方が相手方に対して特定の業務の遂行を委託し、相手方がこれを承諾することにより成立する契約です。法律上の扱いはその契約内容によって判断されますが、一般的には請負契約、委任契約(準委任契約)、又はこれらの混合契約として扱われるものがそれにあたります。

請負契約は「依頼された仕事を完成させること」と報酬を交換する契約であり、一方で委任(準委任)契約は、一定の事務(委託業務)を処理することであって、一定の結果を出すことは受託者(受任者)の義務ではないとされます。

業務委託と認められないポイント

両者の大きな違いは「依頼した側の指揮命令下にあるか」です。依頼した個別の仕事を受ける/受けないの自由があるかないか、働く時間について指定されているか否かなどの使用従属性を元に判断します。

以下に挙げるような事情があればあるほど、「業務委託契約でなく、雇用契約である」と判断される可能性が高くなります。

逆に言うと、業務委託契約であることを確実にするためには、これらのポイントをしっかりとクリアできる契約内容にすることが必要です。プロフェッショナルとして技術的に自立できるレベルにある人にとっては、拘束される雇用契約より業務委託契約の方が心地よいかもしれません。

多様な働き方を選べる時代ですから、その違いをしっかりと説明した上で業務委託契約を選択できるようにすることも、経営を考える上での一つの方法かもしれません。

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