社員のサボりや不正を防ぐために監視をすることにはコストがかかる一方で、無計画に信用することにもリスクがありそうです。最適なバランスについて考察します。
はじめに
労働者は本来決められた時間、会社の指示に従い、割り当てられた仕事に専念する義務があります。ところが相手は人間なので思い通りに働いてくれずに、サボったり不正をしたりといったことがしばしば起きます。
そのため、企業は労働者を必要に応じて監視をする=疑うことをしますが、疑いすぎるとコストがかかります。労働者をどのように信用し、どのように疑うべきかについて、以下考察してみましょう。
時間管理
労働時間管理について、通常は「所定の始業・終業時刻に従って働くこと」、並びに「勤務時間中サボらずに働くこと」を企業は期待しますが、遅刻やサボりといったリスクがあります。
そのためGPS打刻のタイムカードなどで勤怠管理を行ったり、上司が働きぶりを監視したり、時間を守ることに対する皆勤手当などのインセンティブを支給したりします。
発生するリスク | リスクマネジメント手段 |
時間を守らない
(遅刻など) |
客観的時間管理
人による監視 時間を守ることへのインセンティブ |
サボる | 人による監視
成果型報酬 |
【コスト】
性悪説に従って労働時間を厳格に管理すればするほど管理業務が煩雑になり人件費やシステム料などの費用がかかります。
【信用するメリットとリスク】
「労働者が時間通り真面目に働いてくれるだろう」という信用をすることで管理コストを下げられますが、時間遵守に個人差が発生して社内のモラルが低下する恐れがあるほか、労働安全衛生法が定める時間管理義務を果たせない可能性があります。
色々な時間管理方法を試しながら最適な方法を探っていくと良いでしょう。
金銭管理
金銭管理については着服、横領などの不正を防ぐために監視カメラや在庫のチェックをするなどしてリスクマネジメントをします。昨今ではキャッシュレス決済の手段も増えてきたため、不正防止のために現金での集金業務を廃止しキャッシュレス化する方法もあります。
【コストと信用リスク】
金銭管理のための監視システムにかかる導入・維持コストがかかります。これらの監視システムを設けずに金銭事故が発生した場合、問題の特定がより難しくなります。
スキル
「社員は自らスキルを向上させるために頑張らない」と疑うときに、企業はスキル習得程度による賞罰を設けたり、OJT、Off-JTを計画したりします。これらの方法をとることで教育担当者の労力コスト、または収益事業に従事させられない時間コストがかかります。
スキルは「自分が身に付けたい」と思わないと学習効果が半減するため、監視や強制の色が強くなるとかえってモチベーションが下がることがあります。スキル習得について信用し期待する姿勢を示しつつ、適宜管理や機会提供を行っていくと良いでしょう。